2日目

午前は肝生検。10時半の開始予定に合わせて点滴、手術着の着用、血圧、検温などを次々にこなす。戸惑ったのはT字帯と呼ぶ、ふんどしの着用。説明がないので一反木綿のような生地をどう股に挟むのか迷う。かなり適当にしたので検査中に何度もポロリをしたかも……。

準備ができたら動くベッドに乗せられて右肩に痛み止めの局所麻酔と、「気分がよくなる薬」を筋肉注射をする。しばらくすると体が軽くなり、ちょっと酔っ払った気分に。意味なくニヤニヤしだす。なるほど、不安がなくなった。

動くベッドに寝ころんだまま、手術室のフロアに。メガネを取ってしまったためにまわりはぼんやり。手術室に入り、ライトに照らされる。手足を緩く固定されて検査がスタートした。

といっても顔の前に布がかけられるのでよくわからない。時々の説明によると、まずはお腹に何かを差し込み空気を入れて膨らませているようだ。先生がお腹をトントンして膨らみを確認する。これが滅法苦しい。お腹をきつく圧迫されるようで吐き気を感じる。

お腹が膨らんだのを確認して内視鏡を差し込まれる。差し込むときにズドンと衝撃と痛みがあるがお腹の膨らみのほうがきつくて、気にならない。お腹の中で何かがごにょごにょしている感じがする。

お腹の別の部位にも注射を射される。肝臓の組織を採取するのか?この頃になると意識はさらに混沌としてくる。人の話は聞こえるが理解し、判断できない感じ。お腹の穴を縫合して終了。ちょうど30分だった。

注射の影響かとても口と喉が乾く。しかし2時間は水を飲めないので、うがいをさせてもらう。6時間はベッドから起き上がれない。目を閉じて眠ってしまうのが一番。6時間のうち、4時間くらいは寝ていた。術後3時間経ったところで昼ご飯を寝たまま食べる。おいしくないですね〜。

6時間経ったとこで先生の診察を受けて安静が解除。ふらふらしながらトイレにいく。安静中にトイレに行きたくならなくてよかった。

夜、先生から説明を受ける。C型肝炎の型が2a型ということ、肝臓の病気は正常な0から肝硬変の5まであり、ぼくの段階は1であること、ペグインターフェロンと経口剤の組み合わせで根治率は90%に及ぶこと、ウイルス量が多いこと、週一度のインターフェロン注射を48週続けること、風邪のような副作用のことなどを聞く。

治療が一年と長いのがしんどそうだが、根治率の高さは安心だ。2a型はインターフェロンが効きやすいが国内200万のC型肝炎患者のうち2割しかいない。